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歌舞伎座さよなら公演・・・

e0038778_23554279.jpg梅雨明け真近だった先週末、惜しまれつつ取壊しが決まってさよなら公演が続く歌舞伎座にて。

私が観賞したのは夜の部の『夏祭浪花鑑』と『天守物語』。
コアな歌舞伎ファン御二人と共に歌舞伎座近くの長峰でランチ。野菜寿司に舌鼓を打ちながらおしゃべり、おしゃべり、おしゃべり・・・・。何時間しゃべったかしら(笑)
この日の会話の傾向はズバリ『下手な手打ちの十割蕎麦』042.gif
愉しい話題満載なのに何故かブツ切れ状態。たぶん久しぶりの再会でお互いの情報提供量が多すぎたせいだったと思うけれど、ご当人達いかが?(笑)

歌舞伎座の玄関正面には来年4月閉館までのカウントダウンがあと295日とあった。東銀座のシンボル的存在感のあるこの建物が生まれ変わるのは複雑な気持だが、狭い客席や通路は体格が変わった日本人や海外からの観光客には確かに使いにくい。面影は残しつつ長い幕間も快適に過せる機能的な劇場に生まれ変わって欲しい・・・


肝心の歌舞伎は玉三郎が座頭の若手豪華キャストの舞台2本で、派手なけんかの末路を祭の喧騒にのせて人情の機微を激写する『夏祭浪花鑑』と、今回2度目になる鏡花の『天守物語』。どちらも見応えタップリの大きな舞台だった。

『夏祭浪花鑑』は初めて観る浪花歌舞伎。江戸前の粋とは一味違った泥臭い人間模様が描かれて海老蔵が主人公団七を熱演していた。思い余って舅を手に掛けた後の井戸端で汚れた手足を洗い流す迫真の演技、重なるようにフェイドインしていく祭囃子のラストは見事だった。

一方『天守物語』は耽美派鏡花のあやかしの美に溢れた作品で、浪花の下町からいきなり天上界へと誘われる私達(笑)
玉三郎演じる冨姫様は以前見た時よりも肩の力が抜けてもうただただ美しかった。冒頭の亀姫様(勘太郎が好演)との恍惚の再会シーンに登場する絢爛豪華な小袖には一同ため息が洩れる。錦に花とはこの事(笑)
家長制度健在の時代に描かれたフェミニスト鏡花のメッセージの込められた作品でもある事を今回思った。
冨姫と図書之助との出会いと恋情はその総称で、大切なのは『こころ』であって、人が作った『制度』には及ばない事。それを人間と妖女で描いてみせる鏡花はやはり只者では無い(笑)
前回声がうわずって台詞が棒読みだった海老蔵の図書様もお姉さまとの年齢差をぐっと(!)縮める貫禄を見せたように思う、夏の夜の夢舞台でした。
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by lime2005 | 2009-07-14 23:49 | 日記
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