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大野和士とリヨン国立歌劇場管弦楽団・・・

今月は大野和士氏指揮、リヨン国立歌劇場管弦楽団の演奏会を立て続けに聴く。
11月3日、マスネ作曲オペラ『ウェルテル』をオーチャードホールにて、
11月9日はショーソンやサン=サーンス他のフレンチ交響曲を東京オペラシティにて鑑賞する。

大野さんが昨年秋にこの歴史ある歌劇場の首席指揮者に就任して初めての凱旋公演で、来日を指折り楽しみにしていた公演だった。

8月にオペラレクチャーコンサートで熱弁を揮った記憶も生なましく、またまたオペラ開演前のプレトークで『ウェルテル≒トリスタンとイゾルテ説』を身振り手振り&ウェルテルのピストル自殺絶命シーンを肉迫熱演。この人のオペラに向ける『情熱』に開演前からひれ伏し状態となる(笑)

食通の町リヨンの老舗レストラン、ポール・ボキューズで料理を味わうように愉しんで~とプレトークで形容したその音は華やかでドラマティックで美味礼賛そのもの(笑)

大野さんの音作りは実に精緻で『何故その音なのか』という音の必然性にトコトンこだわる。例えば3幕のアリア、『春風よ、なぜに我を目覚めさせるのか』はウエルテルの恋の告白のアリア(オペラ中最も美しい代名詞的看板曲)で、曲の終わりが4度もいきなり高くなるのは『叶わない夢』を表現しているからこそ。すでにウェルテルは運命を悟っているのだという。
もうそれだけで只の求愛歌ではすまされなくなる。

以下音楽ライターの林田直樹さんのLINDEN日記から・・・

『さて、久しぶりに私は、オペラを振る大野さんを観ました。そこで彼の何が良いのかを改めて実感しました。音楽を立派に演奏する、オケを鳴らし、歌手を歌わせるというだけなら、他の指揮者にもできる。それだけではない。
なぜこの音はこうでなくてはいけないのか、その意味をドラマの観点から完全に把握し、その音のありようを心から愛しているからこそ、確信を持った強靭な意志力のある棒になるんだと思う。楽譜どおり音を出すとかいう次元じゃないですね、大野さんのタクトは。』


>その音のありようを心から愛しているからこそ、

この言葉に尽きるように思うのです。
その音のありようを楽団の全ての人に理解してもらっているからこそ、身を乗り出して聴きたくなるような音に満ちた演奏会になり得るのだと思う。
久しぶりに経験した『豊穣な音の洪水』・・・・・♪♪♪
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by lime2005 | 2009-11-04 10:08 | 音楽
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