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読書三昧・・・

家事を手早く済ませて、コーヒーをたてて、昨日は読書三昧。
5時間で 3冊+週刊誌(サンデ-毎日)一部読破

   『茶の湯』生い立ちとこころ    村井康彦   朝日カルチャーブック
   日日是好日             森下典子   飛鳥新    
   夜のミッキーマウス        谷川俊太郎  新潮社

茶の湯~は日曜日に県立金沢文庫で見た『茶と金沢貞顕(さだあき)』という企画展が思いの他面白かったので、茶の湯の歴史についてもっと知りたいと思ってチョイス。朝日カルチャーの講義そのままに口語体で書かれていて読みやすい。

日日是好日(にちにちこれこうじつ)~は数年前に読み逃した『典奴』のお茶道エッセー、実にタイムリー。こんな本は10代後半にめぐり合えていたらなぁ・・・娘の本棚にそっと入れておこう~。

夜のミッキーマウス~秋晴れの乾いた心にスットーーーンと落ちた。雑誌に書き散らした作品を編んだ、形、調べの様々さが楽しい。

    ひとつまみの塩
                谷川俊太郎

 買っておけばよかったと思うものは多くはない
 もっと話したかったと思う人は5本の指に足らない
 味わい損ねたんじゃないかと思うものはひとつだけ
 それは美食に乾きつつ気おくれするこのぼくの人生

 アイスド・スフレのように呑み下したあの恋は
 ほんとうはブイヤベースだったのではないか
 クルネのように噛みしめるべきだったあの裏切りを
 ぼくはリンツァー・トルテのように消化してしまったのか

 気づかずに他のいのちを貪るぼくのいのち
 魂はその罪深さにすら涎をたらす
 とれたての果実を喜ぶ舌は腐りかけた内臓を拒まない
 甘さにも苦しさにも殺さぬほどの毒がひそんでいる

 レシピはとっくの昔に書かれているのだ
 天国と地獄を股にかける料理人の手で
 だがひとつまみの塩は今ぼくの手にあって
 鍋の上でその手はためらい・・・そして思い切る

 レシピの楽譜を演奏するのは自分しかいないのだから
 理解を超えたものは味わうしかないのだから
                (新潮社)
 
 谷川さんの詩の、その存在の確かさ・・・。
 
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by lime2005 | 2005-10-26 07:54 | 日記
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