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北斎漫画・・・

e0038778_219629.jpg先月末に出かけた国立博物館の特別展<フランスが夢見た日本>は見応えがあった。

19世紀末のヨーロッパでジャポニズムという日本ブームが巻き起こり、印象派の画家や音楽家に影響を与えた事は知識としては知っていたつもりだった。
でもそれがフランスの陶芸家にまで及び、陶器の中に北斎や広重を見られる新鮮な驚きの展示会だった。

作品はオルセー美術館の貴重なコレクションでフランス人の陶芸家、セルヴィス・ルソーとセルヴィス・ランベール、お二人のものを中心に。
図柄の元絵となった日本版画が比較対照できるように展示してあったのも興味深く、中でも『北斎漫画』の面白さが随所で目に留る。


以前ドライブの途中で立ち寄った高原の美術館で、エミール・ガレのガラス工芸『鯉魚文花瓶(りぎょもんかびん)』の意匠に転用された活き活きとした鯉の図柄が北斎漫画からだと知った事を思い出す。今にも花瓶から飛び出してきそうな粋のいい鯉。北斎漫画の生物のスケッチは魚も虫も動物達も表情が活き活きとしていて必要最低限のラインで此処まで生物を描ける見本帳と言う感じ。

面白かったのは元絵から切り取ったトリミングの妙。
模写先が大きさの限られた皿だけに取捨選択を要求される図柄。
中には大胆にも広重の『東海道五十三次』から富士山を切り捨てたり、只の背景の山としてしか描かれていなかったり、当時(江戸時代)の熱狂的な富士講(富士山を霊山として崇めた民間信仰団体)に袋叩きの目に合いそうなデザインもあった。ダメだよ~富士山削っちゃあ~である(笑)
もう一つ特筆すべき特徴が取り合わせの妙。朝顔と鯉、なすと伊勢えび、車海老に蝶・・・うう~ん理解に苦しむ(笑)というモチーフ配置を十二分に楽しませていただきました。。

19世紀末の日本が西洋から『美術』そのものの概念やカテゴリーを移植しようとしていたその時代に、逆に日本美術の大胆な構図(北斎)や鮮やかな色彩感(広重や国芳)が西洋の芸術家に与えた影響を小さな皿の中に見せ付けられた展覧会だった。

いつもの音楽鑑賞のお仲間、Tさん、Mさんとご一緒したのですが、作品を見ながら聞く『つぶやき』が耳に心地良く、記念に購入した絵葉書の図柄が大いにダブっていた事が嬉しかった。

北斎漫画再認識!!!
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by lime2005 | 2008-08-11 02:50 | 日記
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