カテゴリ:寄り道( 27 )

ぴっぴ邸にてお花見・・・

やっと春の陽光が眩しい季節到来と思いきや冬の寒さに逆戻り。
何だか三寒四温が激しすぎて疲れます008.gif
それになかなか暖かくならなかったので、今年の桜は迷い戸惑いながら咲いているようでした。

先週ですが、お花見に行って参りました。
e0038778_1123390.jpg

ぴっぴ邸の美しい桜姫。今年はpenを連れておじゃまいたしました。
あいにくの春時雨でしたが、お昼前について美味しい手料理をいただいたのち、いざお庭に・・・の間だけキッチリと雨が降り止んで(晴れ女効果?!)、再び午後はしとしとざーざー。
そんな明度が低い日だったからこそ、一層お庭の草木が色鮮やかで美しくて・・・暫し見とれてください。

e0038778_0294855.jpg
意志が強そうな君の名前は?
e0038778_1221173.jpg
愛らしいプリムラ達。
e0038778_1224143.jpg
庭のいたるところで揺れるチューリップ。これを全部手植えしたぴっぴさんをひたすら尊敬♪
e0038778_1283336.jpg
楚々とした風情の花にら達・・・
e0038778_1164090.jpg
ブーケの添え物ぐらいにしか思っていなかったムスカリ、よく見ると釣鐘状の花の先がレースになっていて美しい。
e0038778_1323584.jpg
庭の元気な妖精達♀
e0038778_1333959.jpg
この畑の主の血液型はAかしら?(笑)
e0038778_1394745.jpg
全体はこんな感じ。

御一緒したKさんと桜茶をいただきながら午後もまったり・・・・梅の木に遊びに来たキツツキを目で追ったりした。こんな贅沢な時間も庭師ぴっぴさんの日々の徒労あってこそと深謝。
だって私は享受するだけで何ひとつ心配の種も無く、(残念だけれど)その分感動も小さいはずよね・・・・。
[PR]
by lime2005 | 2010-04-11 00:31 | 寄り道

横浜山手のクリスマス・・・

ご無沙汰ですがやっと冬休みに突入しました♪♪~♪
皆様、宗教・信条を超えて(笑)クリスマスを愉しまれましたか?!!
我家も子供達が小さかった頃はプレゼント交換が一大イベントでしたが、サンタの正体が明かされた後は盛り上がりに欠けつつ静かなクリスマスを過しています。そのクリスマスにちなんで・・・

地元横浜は1859年に開港して国際貿易を開始するのですが、お相手の外国人商人達は『山手』を居住地として沢山の西洋館を建てて住み込んだのです。
そのほとんどが関東大震災で焼け落ちたてしまったそうですが、今も50館程残る西洋館の内の7つを横浜市が買い取り保存&管理・公開。
写真の勉強も兼ねて訪ねてみたので、暫し名残のクリスマスをお楽しみ下さい。


e0038778_23131735.jpg
山手、イタリア山庭園内にある夕照に映える外交官の家。館の右側に並ぶメタセコイアの並木が美しい、振り向けばみなとみらいが眺望出来る超ビュースポットです。


e0038778_034614.jpg
まずは中米コスタリカのクリスマス。
もみの木は植栽されていないので、枝を挿してカードを飾るのだそうだ。
e0038778_0374037.jpg

ヴィヴィットなテーブルウエアーも涼しげなガラスにフルーツが中米らしいですね。

e0038778_422137.jpg

フランスのテーブルデコはフラワーアーティストの ローラン・ボーニッシュさんの作品。
ブロンズの川と題されたシックな大人クリスマス。
玄関~居間~食堂とアンティークなブロンズカラーが光の川となって流れる空間は居心地が良さそう。
e0038778_2201666.jpg
       定番のチキン料理は似つかわしくない聖餐(笑)
e0038778_20424247.jpg
                   ツリーもぐっとシックな色合いですね。


e0038778_049526.jpg
ベリックホールは最初の宿主、イギリス人の貿易商ベリック氏が当時家族と過ごしたクリスマスをイメージしたティーテーブルセッティング。
e0038778_434348.jpg
ウィローパターン(柳に鳥)と呼ばれている図柄の洋食器はイギリスのスポード製のアンティーク。中国のロミオとジュリエットと呼ばれたチャンとクーン・セの悲恋物語が描かれているのだそうです。シノワズリー(近世西洋における中国趣味)の美しいブルー陶器が帯地の金糸や漆器に映えて美しいですね。カラフの柄は美しい彫の入った水牛の角製。
e0038778_20501866.jpg


e0038778_2113595.jpg
カトリック山手教会~昨日はお祈りを捧げる人であふれた事でしょうね。
e0038778_2114194.jpg
小さなステンドグラスがはめ込まれた教会のドア。
当時このあたりは『ブラフ』と呼ばれていたそうで、それがその意味の『切り立った崖』から『山手』という地名に変わったそうです。今でもブラフ積みと言われる長方形の石を組み合わせた石垣が沢山残っていているので訪れたらぜひ見つけてみて下さいね。

e0038778_1385832.jpg
ブラフ18番館はイタリアの民家風の素朴な外観。広大な山手イタリア山庭園の中にあります。
e0038778_1413973.jpg
でも中はこんな事になっています。もう誰も止められない??!!!(爆)
e0038778_1421121.jpg

e0038778_1424680.jpg
     ティールームはすでに如術系と化しています(呪!)
e0038778_1394377.jpg
どうぞ最後はホッとなさって下さい。北欧ノルウエーのツリーとクリスマスネズミさんです。
e0038778_1431147.jpg
一昔の山手と言うと『港の見える丘公園&外人墓地』という定番デートスポットのイメージが強かったのですが、西洋館を公開し始めて少し違ってきたように思えます。
ぜひ開港当時の古き良き横浜の面影を留める(山手には駐車場や自動販売機が極端に少ない)洋館を巡りながら四季折々の自然とゆったりした時間の流れ&港町横浜の歴史を感じて欲しいと思います。
[PR]
by lime2005 | 2009-12-26 06:11 | 寄り道

日本の染め色展・・・

月末に年度末の組織改変が加わって職場に泊り込みしたいほどの忙しさでブログ放置、失礼いたしました。

3月の中旬、織姫Kさんのお誘いで、『とらや』東京ミッドタウン店内のギャラリーで開かれている『日本の染め色展』に出かける。

京都伏見の『染司よしおか』五代目当主の吉岡幸雄氏(Kさんの染色の先生でもある)が、日本古来の植物染めにこだわって研究、染めあげた布の数々を拝見する。

e0038778_222321.jpg

会場の空間を彩る鮮やかな暖簾の奥にいらっしゃるのが吉岡さん。初めてお会いた印象は京言葉が耳に柔らかい、職人と言うより学者様(笑)

暖簾の下には植物染めの主な材料と染色した布が配置されそのひとつひとつをじっくり眺めながら鑑賞。
少し離れて眺めるとコーナー全体の醸しだす雰囲気と空間デザインが見事な事に気付く。
伺うと、成田国際空港第2旅客ターミナルビルサテライト 到着コンコース のデザインを担当されているとか。ぜひこちらも足を運びたいところ。

e0038778_2151138.jpg紅花で染めた『今様色(いまよういろ)』

平安貴族のトレンドカラー(しかも階位外の間色)はこんなに鮮やかな紅色だったのか。

この紅花、源氏物語には《すゑ摘む花》として登場して源氏を驚愕、落胆させている(笑)



e0038778_217363.jpgご存知藍(あい)。蓼藍(たであい)という植物で染めた藍はその工程で数限りない青色が染まるそうだ。
Kさんが勉強中、藍染の工程をレポートしてくれた時はドキドキした。その独特の言葉にうっとりした。
藍染には葉を腐らせ醗酵させて蒅(すくも)にする方法と灰で沈殿する方法がある事もその時知った。
藍は建てる。甕に藍の華が建つまでじっと待つ・・・。


e0038778_2232797.jpgどうして紫が階位的に高貴だったかが氷解。会場で買い求めた吉岡さんの『源氏物語』の色辞典によると、紫草の根(紫根)で染める、希少かつ高価な染色材料だったため、紫根染めの衣装をまとえる貴族は権力財力の象徴だったと・・。
紫のゆかりの色にもえいでし花のえにしの忘れらくなに・・・平安貴族の恋物語『源氏物語』はそのまま紫のものがたりだと吉岡さんはお書きになっている。


他にも矢車の実で染めた鈍色とか、胡桃色、刈安色・・・・などなど。

e0038778_2321845.jpg会場には小さなショップコーナーもあり、小物類が並べられている。
Kさん曰く、同じ値段で買うなら『紫』はお買い得なのよ!!と、紫根のところですでに学習(笑)
どの小物も丁寧に、繊細に作られているものばかりでため息が出る。
会場が虎やだけに餡子の材料小豆染めの袱紗発見(笑)。媒染(色を定着させる作業)の違いで2色の小豆に染まった布が興味深かった。



e0038778_2323254.jpg中でも一番目をひいたのはこちらのスカーフ。
実は2枚の絹布を合わせてあって、その片側だけに染色されていると手にとってみて判明。
柔らかい色合いと絹糸の細さは今まで目にした事のない逸品016.gif
もちろんお値段もね(笑)
洋装でも和装でも主たる衣装を引き立ててくれそうな色と風合いが見事でした(咽から手!)



e0038778_23261622.jpg
鑑賞後は隣のトラヤカフェで休憩。重ねの色目を表現した羊羹は今回の『日本の色展』オリジナル。甘さ控えめの上品な羊羹でございました。

お忙しい帰省の合間をぬって誘ってくださったKさんと、突然のお誘いにも快くお付き合いしていただいたTさんに感謝。次は江戸小紋工房探訪ですね!!!
[PR]
by lime2005 | 2009-03-24 02:01 | 寄り道

コート・ドールの洗練・・・

e0038778_20383957.jpg念願叶って東京屈指のフレンチレストラン『コート・ドール』で忘年会ランチ。
港区三田の静かな住宅街のマンションの1Fにあるレストランは1986年の開店だからもう23年の歴史。
『美味しい鴨が食べたい』の同僚の声に、メニューはランチコース+アラカルトで鴨料理をお願いした。
さて斎須シェフの腕や如何に・・・。

通りから廻り込んで入り口に立った瞬間に背の高い方がドアを開けて招き入れてくれた。ピッタリ予約時間に入り口で待っていてくれた事に軽い驚きと喜び。のちにメートル・ド・テルの松本さんと知る。店内は落ち着いた色合いにすっきりとまとめられたモダンなインテリアで、白いテーブルクロスが窓越しの光に反射して眩しいほど。


e0038778_20372174.jpgまずは軽い前菜とワイン。
お奨めはブルゴーニュの赤。
桜海老とチーズのカナッペはコート・ドール(ブルゴーニュの黄金の丘が店名)の軽めの赤にピッタリで、あと2~3枚は軽くOK!!との声が上がる。
このアイデア、いただき(笑)





e0038778_2493169.jpg最初のお皿は魚。
ドーンと皿の上でパッチワークされているのは、脂の乗った寒鰆の燻製ヴィネガーソース。
桜チップで燻してあるのだろうか、凄く香りが良い。中は程よいレアの燻し加減が神業的。
付け合せの野菜は歯ごたえを残した紅芯大根のマリネ。そして仕上げに香り高い白コショーがたっぷり。これが泣かせる・・・・




e0038778_3172962.jpgお肉は北海道の野鹿のロースト。やはり冬のフレンチはジビエが主役。・・・と言っても鹿は柔らかくて臭みも少なくジビエ好きには物足りないぐらい。本来は5月から6月の初夏が一番美味しいと言われているそうですが、狩猟期間が12月から2月と決められているので口に出来ない。添え物は煮林檎入りのさつまいものマッシュ。私が時々作る林檎きんとんのお味でした(笑)


e0038778_3302119.jpg此処で特別注文の鴨料理登場~。
新潟産の『青首』の半身をローストしたものでほろほろの焼き加減。赤ワイン&血のソースでしょうか~。フルーティな甘酸っぱさ。切り分けると切り口はロゼ色。そしてくせのある鴨らしいお味は今年最高の鴨料理となる。添えてある大根のグラッセにも鴨汁が沁みこんでいて美味でした。



e0038778_4254017.jpgデザートは和栗のモンブラン。栗本来の甘味を味わう為に、砂糖の甘味はギリギリに控えてある。上品なクリームとベースはサクサクのパイ生地。ヴォロヴァン【vol(飛ぶ)au vent(風)】とフランス語で。まさに風に飛んで行ってしまいそうな繊細な軽さのパイが和栗にマッチ。




これに冷菓(ほうじ茶のムース)焼き菓子とコーヒーのランチでしたが、素材重視のシンプルなメニューにシェフの頑固なまでのこだわりと洗練を感じた。飾り立てない、細工をしない、手を加えすぎない=自然体でシンプルな料理。盛り付けもセルフィーユやイタリアンパセリの青みの添え物さえ俳されている。とことん持ち味を生かして引き立てる作法は何故か茶の湯の言葉『叶うはよし、叶いたがるはあしし・・』がふっと頭に浮ぶ。自分自身もぜひそうありたいけれど・・・

ライバル(笑)の谷シェフと並んで大好きなシェフの一人になりそうな予感大のコート・ドールでした。
[PR]
by lime2005 | 2008-12-29 20:37 | 寄り道

ミレイ展の『オフィーリア』・・・

いよいよ今週から社会復帰。まだ早いスピードでは歩けませんが、今のスピードもまんざらでもないかなと、黄金色の銀杏並木を学校に急ぐ小学生達に抜かされながら思います。

前売り券を買っていて最終日にぎりぎり間に合った『ミレイ展』
只一枚『オフィーリア』の絵を見届けたくて駆けつけた。
そして、その絵は息を呑む美しさで目の前に現れた。
e0038778_143850.jpg

ジョン・エヴァレット・ミレイ <オフィーリア> 1952年) 《 ロンドン、テイト・ギャラリー所蔵 》

『ハムレット』の悲劇のヒロインのオフィーリアが足を滑らせて落ちた小川を、ミレイはロンドン郊外のホッグズミル川を舞台として、植物図鑑的精緻な自然、草花の描写を背景に、恍惚状態で水面を流されていくヒロインの儚い美しさを表現。つい先程まで花環にする為に摘んでいた鮮やかな花の色彩が、光をとどめる木々の深い緑が、オフィーリアの悲劇性を一層高めるように配置された哀しみの絵画である。

『小川のふちに柳の木が、白い葉裏を流にうつして、斜めにひっそりと立っている。オフィーリアはその細枝に、きんぽうげ、いらくさ、ひな菊などを巻きつけ、それに、口さがない羊飼いたちがいやらしい名で呼んでいる紫蘭を、無垢な娘たちのあいだでは死人の指と呼びならわしているあの紫蘭もそえて。そうして、オフィーリアはきれいな花環をつくり、その花の冠を、しだれた枝にかけようとして、よじのぼった折も折、意地悪く枝はぽきりと折れ、花環もろとも流のうえに。すそがひろがり、まるで人魚のように川面をただよいながら、祈りの歌を口ずさんでいたという、死の迫るのも知らぬげに、水に生い水になづんだ生物さながら。』
<ハムレット、4幕より(シェイクスピア・福田恆存訳・新潮文庫>


ミレイは音楽のように流れる時(シェークスピアの言葉の世界)を輝くような絵筆で、現実此岸の風景の中に緻密に、忠実に描き込む。
モデルとなったエリザベス・エレナ・シダルには真冬にお湯がたっぷり入った浴槽に古いレースのドレスを纏わせて横たわらせ、長時間写生を続けたという。途中で浴槽の湯を温めるランプが消えて気付かず風邪をひいたシダルの父親に訴えられたというエピソードもあるそうだ。
自然や草花のスケッチも朝から日没まで5ヶ月間もの長い時間をかけて植物学的な正確さに固執。テイト・ギャラリーでは後に植物学の教授がこの絵を前に生徒に講義をする場面を見かけるほどだったとか・・。
何と言ってもこの絵の魅力は背景の(舞台)の現実性と物語(虚構)の融合(調和)の素晴らしさじゃないかと思う。
オフィーリアは水を含んで沈んでいくドレスの重みに諦めの歌を口ずさんだと言うが果たしてそうだろうか?私にはその僅かに開いた赤い艶かしい唇に生への執着と微かなエロティシズムさえも感じたからだ・・・。ミレイの心理描写の妙には息を呑んだ。
[PR]
by lime2005 | 2008-10-29 00:21 | 寄り道

IFAA 2008・・・

骨折生活10日目。ようやく不自由&退屈生活にも慣れてきたところ。
記憶が飛ばない内に・・・・
幻想芸術展-- 東京-- 2008 9月13日世田谷美術館に出かける。
骨折の2日前、3連休の初日の蒸し暑い名残の夏の日だった。

e0038778_18255694.jpg世田谷美術館は小田急線の千歳船橋からバスか田園都市線の用賀から徒歩17分。砧公園の一角にある眩しいほどの緑に囲まれた美術館で、この日は併設のレストランで結婚披露宴の準備が進められていて、少し華やいだ雰囲気だった。
一人で見るのもつまらないので、此処から直ぐのところに住む友人Nと待ち合わせする。
美術館内の市民ギャラリーの一角で、決して広いスペースとは言えない場所にギッシリと絵が展示されていて一歩入るなり圧倒される。

しばらくして夫の友人井関 周さんと合流。いろいろ解説(絵の周辺の事)していただきながら鑑賞。45~6人、約200作品ほどの展示。
先の記事にも書いたが、幻想美術と言っても時代もジャンルも広範すぎて判り難い。

一応、代表の田中氏の考える定義としては、
『ヴィジョナリー(幻視的)・アート、シュルレアリスム(超現実主義)、ファンタスティック(空想的)・アートなど、思考の経路などで差異があるそれぞれが、独立あるいは包括した作品』となるようだ。


 なかなかの力作が並ぶ中で私の目を引いたのはこの3人。
   みどり根子さん、作品は『散歩道』

おわらない悪夢、強い光、不安、霊魂、陽だまりの中の黒い影、罪の意識、猫の生臭い息、餓え、時間のずれ、愛、湿った黒い土、再生。


   勝 国彰さん 『業の花びら』すでに20枚程の連作で書き続けられている作品の一枚。残念ながら写真は二つ前のno.16(展示は18)
    
    <業の花びら>

  夜の湿気と風がさびしくいりまじり
  松ややなぎの林はくろく
  そらには暗い業の花びらがいっぱいで
  わたくしは神々の名を録したことから
  はげしく寒くふるえてゐる

 賢治の<春と修羅>の詩編、業の花びらのシリーズ。現世に咲く花達じゃないからこそ魅かれたと思う。勝さんの日本画は密かなファン、実は。

   長島 充さん    『神話と伝説 no19深山仙人図

中国に伝わるこの伝説の世界に遊べたら思った、力強いラインが持ち味。

油彩、テンペラ画、版画、エンピツ、CGと画材も様々。他にもご紹介したい作品が沢山あるのですが、全体には若い、甘いナルシズムが漂う作品が多いなと感じた。時代だろうか。
ただどの作品にも共通なのは絵筆を持つ手に、画家の脳が従っている事でしょうか。
これは幻想絵画の幻想たる所以の一つ・・・・。

来年はどんな幻想世界に誘ってくれるのか、今から楽しみな展覧会だった。
[PR]
by lime2005 | 2008-09-22 18:21 | 寄り道

新秋9月大歌舞伎・・・

e0038778_1442037.jpg歌舞伎ファンのTさんのお誘いで2年振りの歌舞伎鑑賞会。
ご一緒したPさんと銀ブラ&のんびりランチの後、会場の新橋演舞場近くのカフェでTさんと待ち合わせ、夜の部の開幕を待つ。

今回の演目は
加賀見山旧錦絵 (かがみやまこきょうのにしきえ)色彩間苅豆 (いろもようちょっとかりまめ)
の二本立て。

余談ですが、かっちり漢字のタイトルとほろっとくずした読みのギャップが素敵です。
これも歌舞伎の伝統なんでしょうか(笑)
なんて事を考えながら会場へ。歌舞伎座の艶やかさとは違うシックな内装の演舞場。


加賀見山~はお局岩藤(海老蔵)の陰謀で自害せざるを得なくなった女主人尾上(時蔵)の為に復讐を企てる召使のお初の復讐劇で、『女忠臣蔵』とも呼ばれる勧善懲悪のシンプルなストーリー。
楽しみにしていた敵役の岩藤(海老蔵)の女形がデ、デカイ!とてつもなく(爆)。で、ふてぶてしさ全開の演技は、犯人に仕立て上げた尾上をこれでもか、これでもか、草履で打つシーンが何とも粘着体質で厭らしさ満載。でもこれが全然憎めなくて可笑しささえ漂う。

一方いびりたてられ、激しく打ちひしがれる尾上。
部屋に戻って自らの死をもって潔白を証明するしかないと決心するまでの長い長い口惜しさの吐露と諦めの時。な、長いのなんのって、微妙な心の動きを時間の経過と共に克明に描いてみせる。
『く、口惜しい~~~自害して証明してみせるから後は宜しく、お初!!』とセリフで言うとこれだけの内容を小1時間(笑)

そんな主人の潔白を理知と機転で証明してみせるお初(亀治郎)。見事主人の潔白を証明して岩藤を打ち砕いてみせる大円団。

大輪の華三つ、舞台狭しと咲く素晴らしい舞台でした~~~。
私的には亀治郎のいじらしいまでの健気な演技に一票。

色彩間苅豆~は騙された女の執念と極悪非道男の舞踊劇を亀治郎と海老蔵が演じる。
後半の、時に吉本新喜劇??な爆笑演技の応酬に4時間半の疲れが吹っ飛ぶ。
(歌舞伎はとにかく長い。5分・30分・25分の休憩を挟んで約5時間)

絢爛豪華、栄耀栄華。きっちりと伝統を守って様式美を見せつける合間にふっと肩の力が抜ける笑いを鏤める、なんてサービス精神満点の舞台なんだろう~と思った。これ歌舞伎にあって、オペラに無いものかな(笑)
[PR]
by lime2005 | 2008-09-10 23:51 | 寄り道

IFAA始動・・・

やっと更新・・・
9月になり、朝夕の姿さだからぬ虫の音に秋の訪れを感じるようになる。
ほっとしますね、猛暑と天候不順の夏だっただけに・・。

e0038778_1045422.jpg夫の友人で画家の井関周氏から絵画展の案内を送っていただく。
題して、『幻想芸術展ー東京 2008』である。
これは IFAA (International Fantastic Art Association)通称アイファ(国際幻想芸術協会)主催の絵画展で、日本では今回で3回目だそうだ。

幻想絵画と言っても美術史上で明確な括りなど無く、19世紀末の象徴主義絵画~シュルレアリズムと広汎な流れを汲む絵画様式?!と私は解釈。
それはセザンヌが描いたあの素朴な林檎の絵とは決定的に違う事だけは確か(笑)
何が決定的!?か。それは時には寓話や神話や伝説のイメージを身に纏わせながらも画家の深層心理とか観念とかの内面が表層に強烈に曝け出されている事と、受け取る側の感性で見る人の数だけ絵画が存在する事であろう。
セザンヌの林檎は誰がどう見ても静かな林檎の置かれた風景以外にインスピレーションはくれない。

そんな私が偏愛する幻想絵画の画家達・・エルンスト、クレーにルドン、ギュスターヴ・モローやルネ・マグリット、ダリ、クノップフにクリムト、ビアズリーにシュトゥック・・・・・を源流とした現代日本の幻想絵画のジャンルが健在な事が何より何より嬉しい絵画展である。

14日まで、世田谷美術館にて。感想はまたのちに・・・
[PR]
by lime2005 | 2008-09-07 21:03 | 寄り道

富倉・・・

私的にはずっと幻の蕎麦だった『富倉』をいただく。

e0038778_22264125.jpg

蕎麦は『三たて』と申します。
素材の蕎麦粉と水は言うまでも無く、挽きたて、打ちたて、茹でたてのタイミングが美味しさの真髄。
友人が予約してくれた店は横浜から東京湾を渡って対岸の袖ケ浦まで高速バス、アクアラインで40分。そこから木更津まで車で10分程行った小さな鄙びた一軒家。
そこで待つ事1時間強~~~~~~。待っても待っても出てこない~(笑)

そして目の前に置かれた・・・
ほんのり青みがかった蕎麦は細めでつやつや。
まずはつゆにはつけずに一口。
ふわあ~んと香りが口内に広がる。甘い上品な香り。
かみ締めると見た目とは違ってシコシコ、キシッ。意外や強面。
でものど越しはツルっ~。
美味しい~。 
3年越しの願いが叶い、といったところでしょうか。
友人がブログにこの蕎麦屋の記事を書く度に『いつか連れて行って!』を連発し。

ここで蕎麦『富倉』とは何ぞや?と薀蓄少々(私も勉強したばかり)
もともとは長野県の飯山市、富倉地区に伝わる郷土蕎麦で、更科粉と呼ばれるそばの実の中心部分を挽いた上等な粉のつなぎにヤマゴボウ(オヤマボクチ)の茸毛(じょうもう)と呼ばれる葉の繊維を使うのが特徴。この茸毛を使うと和紙における楮(こうぞ)の役割をはたしてそばを極限まで薄く打つことも可能になるそうです。それでいてしっかりとしたコシと上品な香りがキープされているのが魅力の蕎麦でしょうか。たぶんいただいたのはオヤジのこだわりオリジナルだと思う(笑)

しまった!!蕎麦打ちから見学したかったなあ~と思っても後のまつり。たぶん企業秘密でしょうね~(笑)

つゆは甘味を抑えたしっかり味。
薬味はネギとだいこんおろしとわさび。『辛味、薬味も味のうち』なんて、通には嫌われそうですが少し使うとつゆの味がしまります。

友人と『美味しいね~』を連発している内に小さな店内はほぼ満席に。(ほぼ常連さん)
なにしろメニューは粗引きと引きぐるみ、それに私達が予約した富倉の冷たいザルのみ。
蕎麦屋なのに天ぷらもお酒もメニューには無くて、ひたすら蕎麦を美味しく食べられる事だけに神経が注がれている感じ。

『もっと食べたいね~』のアイコンタクトに友人が粗引きを注文。
再び待つ事30分。

香りも味も富倉とは全然違う、ぐっと蕎麦らしい噛み応え、粗い舌ざわりで複雑な香りの蕎麦。
こちらもなかなかである。

最後に出てきた蕎麦湯に驚く。さらっとしていて甘い蕎麦の香り。これをいただいただけでも主人の打つ蕎麦のクオリティに納得した思い。蕎麦湯の美味しさはバロメーター。

蕎麦好きが高じて生前『ソバ屋で憩う』という蕎麦屋巡り本をお書きになった杉浦日向子さんによると、

「ソバ大好きなんですよ!」というひとには二種類あります。
うまいソバのためには、いかなる悪条件をも乗り越えて、ひたすら邁進する求道者型。
又は、食後に、湯上りのようなリラクゼーションを堪能する悦楽主義者型。
つまり、前者が「ソバ好き」、後者が「ソバ屋好き」となります。


との事。
友人は間違いなく前者だわ(笑)
そしてこの蕎麦屋が中央線沿線に有ったら間違いなくリストアップされていたかも。
そう思って店の名前を思い出そうとしても出て来ない。いや、忘れたのじゃなくて元々知らなかったらしく、あわてて友人にメールで問い合わせた後、そんなのどうでもいい事に思えてきて・・・。

次は新そばの季節を予定しています(勝手に・笑)
お代わりは半分しないで一人前いただきま~~~す。



帰りに産直ショップでこんなお野菜どっさり。〆て1000円也。

e0038778_222765.jpg


未来とうもろこし
柔らかい真竹
小粒生姜
いんげん
そして、

河童も驚く
絶品
きゅうり!!!

 
ありがとう~。 
[PR]
by lime2005 | 2008-06-16 23:42 | 寄り道

TERAKOYA・・・

仕事のお仲間と武蔵小金井にあるフレンチレストラン『TERAKOYA』でランチ。

e0038778_0585294.jpg


e0038778_1155577.jpgまだ武蔵野の面影が残る中央線武蔵小金井駅から徒歩7分。
連雀道りという趣のある名の国道から少し入った閑静な住宅街の中に、かつては料理教室が前身だったことからその名がついたレストラン『寺子屋』はあった。

私も最近教えていただいたばかりだが、この辺りの『はけ』と呼ばれる特徴ある地形の南斜面に建ち、風雅な日本庭園や茶室がメインダイニングの目前に広がるレストラン。

まずはウェイテイングルームで一息。家具調度品はなかなか重厚(笑)
暫くするとダイニングに案内されて、ゆったりとした空間に程よく配置されたテーブルに着く。平日なので3~4組の先客。
コース料理をボルドーの白ワインと共に注文する。


e0038778_1392942.jpgこちらの料理は創作フレンチ、という事でシェフのお手並み拝見。

まずはアミューズ 
フランス産うずらもも肉のポワレ
一口でいただけてしまうような小量だけど味付けは意外やエスニック。
盛り付けも愛らしく。





e0038778_984474.jpg
涼しげなカット入りデッシュの前菜登場で一同溜息012.gif
ハーブを利かせて焼き上げたすずきをパンケーキに載せて。
初夏の海の香りと味がこんな小さな前菜に凝縮。

左のグラスは海藻と野菜のサラダとわかさぎのフリッター。



e0038778_917891.jpg
アラカルトの季節のポタージュ。熊本産の睡蓮牛蒡を使った・・との説明に『睡蓮か牛蒡かはっきりして欲しいわね』と突っ込みを入れる先輩達008.gif

生姜風味のジュレがスープの底に忍ばせてあってそっとかき混ぜていただくと爽やかな香りが口に広がる。




e0038778_10355016.jpg
グリエした真鯛と蟹のプロヴァンス風、フィロ包み焼き。
フィロはギリシャ料理で使われている薄いパイ皮でサクサクした美味しさ。
オレンジピールの薄切りの甘酢っぱさがピッタリ。
シェフ、点描が余程お好きなようで(笑)



e0038778_21333718.jpg
牛パヴェット肉(ハラミ)のステーキを山羊のチーズソースでいただく。
真空調理なので柔らかくてとろっとした食感。
コリアンダーの香り引き立つ野菜の付け合せが新鮮。







e0038778_3183389.jpg
デザートは小さいな冷菓の盛り合わせ。
駄菓子屋のお菓子のようなチョコのババロアのミントの利かせ具合が絶妙。









ううぅ~~~~ん。さらさらと流れていく協奏曲を聴いているような(笑)
眼福×口福ながら何処かもどかしさが付き纏う料理達。
何か圧倒的な力に欠けるのである。対象にビシッとくい込む深さとボリュームが欲しい。
まあ、此処からは個人の好みの問題だと思うけれど・・・。
ここのシェフは一度料理したものは二度と同じメニューは提供しないとか。一期一会だったのね(笑)
[PR]
by lime2005 | 2008-05-28 01:22 | 寄り道