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木守(きまもり)・・・

 9年ぶりの同級生と再会。
と言っても彼と机を並べたのはたったの1年だけで、その後14年間の文通(死語008.gif)で育んだ友情。だから共通の思い出話と言ってもほんの僅かだけど、お互いの『素』を知り尽くしているだけに、何時間話していても肩の凝らない間柄。何より柔らかな讃弁を耳にするだけでも気持ちをリセット出来る希少な相手(笑)

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そんな彼の手土産は讃岐の銘菓、『木守』と和三盆糖。
上品な柿餡を和三盆糖を塗った焼き麩煎餅で挟んだ、柿餡の甘みと香りが絶妙の和菓子である。何としても薄茶でいただきたい一品。

『木守』名前の由来は利休の愛した茶碗『木守』にちなんで、当事の高松藩主がつけたものとか
。晩秋の柿木の枝にただ一つ残された実は『来年はもっと良い実がなるように』というおまじないとも、小鳥へのおすそわけ分とも言われているが、枯淡を愛した利休の心が照応した優雅な名前である。名器の巴高台を模した烙印がそれを証明している。
今でも枝に一つ残された柿の実を小鳥が美味しそうに啄ばんでいたりすると、万物に宿る霊の存在を信じる自分を感じる瞬間である。

  菓子包みにて・・・

茶祖利休、好みの茶碗七個を楽長次郎して作らしめ門弟共に与えしに、
雅趣捨てがたしき一個残りしを利休これに『木守』と銘し幾星霜高松藩主松平家に伝わりぬ・・。
この名器赤楽茶碗の面影を映し柿の実と讃岐和三盆糖をもって調製し、銘菓『木守』として世に売り出しています。

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by lime2005 | 2008-02-23 17:18 | お菓子

瑞泉寺と骨董市

先週の日曜日夫と鎌倉散歩、瑞泉寺と鎌倉宮を訪ねた。
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瑞泉寺の梅もそろそろかと思いきや、堅い蕾が今年の厳冬を証明。例年ならもう五部咲きは楽しめるのに今年はほとんど蕾。他にに咲いている花と言えば蝋梅ぐらいで、名物の水仙は終わり、わざわざ花が無い時を選んで行くのが難しいぐらい季節折々の花が楽しめる寺なのに間が悪い。

            此谷の梅の遅速を独り占む   高浜虚子

う~ん、虚子の占いを待ってからでも遅くなかったか(笑)、なんて夫と冗談を交わしながら参拝。さっさと下山(笑)

e0038778_1415747.jpg下って大塔の宮(鎌倉宮)の境内にて恒例の骨董市に遭遇。
出会い頭がこのお方。何でも三浦半島は三崎の喫茶店の店頭で長い間お勤めしていたという布袋様。とびっきりの笑顔にメタボなお腹。
着道楽と見えて素敵なお召し物を。
じっくり観察をしていたら、
『旦那さんにそっくりだけど、どう?』とセールスされる。夫、汗!
『顔。福顔がそっくりだよ。奥さんしあわせでしょう~』そそ、そうかな・・!
『6万円だけれど、1万まけるよ。喫茶店から4万で引き取ったからオレの儲けは1万』・・・って明かさなくてもいいのに。よけい買わない(笑)
『玄関にどう?福を呼ぶよ!』
福が無かったからこそ、君は此処で値札付きなのでは?!!
もしご希望の方がありましたら、次の骨董市にも絶対に居ますので出向いて下さい(爆)


e0038778_16275362.jpg似ていると言えばむしろこのかたの方が(笑)
愛らしい大粒の瞳に不釣合いなコンパクトな口元。
こぼれ落ちそうなほっぺにぶら下る巨大な耳たぶ(どういう顔や!!)
福助は夫が幼少の頃大嫌いだった人形らしい。
これはまあ可愛い方だが、昭和40年台の福ちゃんはクールでシュールで露出度大。
クリーニング屋の店先で出会うたびにひきつけを起こさんばかりに泣き叫んでいたそうである(義母証言)
福助の歴史は江戸で流行した福の神の人形叶福助が始まりらしくモデルとなった人物も実在したそうだ。礼儀正しさでは日本人形一である(笑)
かと言って、毎日このお方に玄関先で送り迎えされてもねぇ~。


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福助にかまっていたら、先ほどから誰かに見つめられているような気がしたので頭を上げるとまねきねこ。
しかも気難しい顔をしたのがツイン。
本当にその顔で福が招けるのかキミ(笑)プライドが邪魔をしていやいや招いていていないか?!
招福グッズでは断トツ人気のまねきねこだが、もともとは蚕を食べるネズミを駆除する為の養蚕の縁起物だったとか。それが何故商売繁盛の縁起物に降格したのかは謎(笑)
元麻布の商店街に招き猫グッズ専門店があるのだが、そこには土地柄(外国の大使館が多数)土産物の招き猫がいっぱい。その中に青い目の招き猫を見つけておやおやと思ったら手のひらが外側に向いていて(カモ~ンのポーズ)笑った。
手のひらは内側に向いてる日本式の方が謙虚である(爆)

(編集つづく・・・・)
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by lime2005 | 2008-02-17 08:03 | 寄り道

映画『G.I ジェ-ン』とD.H.ロレンスの詩・・・

2年前の夏休みに書いた日記のD.H.ロレンスの詩にコメントを付けて下さった方が紹介してくれた映画『G.Ⅰジェ-ン』をDVDで見る。
ストーリーはアメリカ海軍SEAL(世界のsea.air.landに配備される特殊作戦精鋭部隊)の入願志願者達の過酷な12週間に渡る訓練テストを描写。上院議員の政治的な思惑によってSEALの訓練に挑む事になったジョーダン・オニール(デミー・ムーア)大尉が唯一の女性候補生として訓練に参加、肉体の限界に挑んで生き抜こうとする姿をえがいたアクション映画である。と同時に映画は女性上院議員の政治的思惑も二重プロットとして物語に巧みに組み込んである。 

訓練初日に上官であるウルゲイル曹長が謎めいた詩を全員の前で暗誦する。
私は、自分自身を哀れむ野生の生き物を見たことはない
小鳥は凍え死に枝から落ちても決して自分自身を哀れとは思わない

その詩の出所は物語の最後に明かされるのだが・・・。

デミー・ムーアが長い髪をバリカンで自ら刈り取る衝撃シーンや体を張った(エキストラを使わない)渾身のアクションは楽しめた。暴力シーンの多さは是非としても男達の中にあってそれらは壮絶な美しさを放っていた。
が、ハリウッド映画だなあ~と思う。綻びがいっぱい(笑)特に最後の戦闘シーンは興ざめ。ハリウッドの悪役(この場合はリビアの戦士)は敵を目前にしながら標的を射抜くことが出来ないのは何故だ!!と突っ込みを入れながらも主人公達の全員無事脱出という茶番を見せ付けられるのはタマラナイ(笑)

最後のシーンで先の謎の言葉はD.Hロレンスの詩、『自己憐憫』である事が明かされるが詩は映画に深みと示唆を与えている。
ロレンスは「チャタレー夫人の恋人」の作家として有名だが、花や小動物を描写した詩には自然界に対する深い造脂が感じられて滋味ながら好きだ。

自己憐憫

野性なるものが 自らをあわれむのを
私はみたことがない。
小鳥は凍え死んで枝から落ちようとも
自分を惨めだとは 決して思わないもの。


死にかけた小鳥に自己憐憫のかけらも無い野生の『生』を視る。
軍隊という効率、成功至上主義の集団で『あわれみ』などという繊細な思考を持ち込む事は敗北を意味する、、と上官ウルゲイルは言いたくてこの詩を口にしたはず。一瞬一瞬を無心に生きるだけだと。

でも、である。その野生の潔さにあこがれるもう一方の心で、人間だからこそ『生ける闇』を生に持ち、『自己憐憫』を共感しうる生き物なんだという、ロレンスの人間賛歌も聞こえて来る。

映画を紹介してくださったグッドラックさん、ありがとう~。
 
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by lime2005 | 2008-02-13 11:34 |

サロメ・・・

昼過ぎから予報は雪だった厳寒の中、新国立劇場でオペラ、『サロメ』を楽しんだ。
公演はマチネなので、友人とハイアット・リージェンシー・東京の翡翠宮で待ち合わせ。のんびり飲茶で口福してから向う。

三連休の初日とあって、客席はほぼ満席、人気の演目である。
ご存知、オスカー・ワイルド原作の台詞劇をリヒャルト・シュトラウスがほぼ忠実にオペラに仕立てた作品。好きなオペラ5指に入るお気に入りである。

『サロメ』最大の魅力は台詞(言語)と音楽の融合である。シュトラウスならではの玉虫色に変化していく多彩色の音がピッタリと台詞に寄り添い、たたみかけるように迫ってくるのである。まさに闊達雄弁、聴いている方は息つく暇も無いほど(笑)
ご一緒した友人が以前シュトラウスの音楽を『瑪瑙のよう』と評したけれども言い得て妙、1900年初頭にこの音楽を聴かされた聴衆はさぞ『前衛的』と感じただろうなあと思う。

シュトラウスはこの作品を引き金に『エクストラ』『ばらの騎士』とヒットを飛ばし、最晩年の究極の弦楽曲(私にとって!!)『メタモルフォーゼン』に到達。まさに『英雄の生涯』であろう~(爆)
物語はこうである。

サロメ役のナターリア・ウシャコワさんは声もよく出ていて、美しく魅力的。残念ながら官能には今一歩だったがこの役を完璧にこなす歌手がいたら絶対に追っかけをするだろう(笑)と思われる程難しい役だと思う。
激しい感情表現を伴うアリア有り、妖艶な踊りの果て裸体を晒し、それでいて年歯16~17歳の少女を思わせる風貌を有する役処。居ません(キッパリ)、ワイルドとシュトラウスの幻想です(爆)。

そのサロメを深い慈しみと罪への告発の声で魅了するヨカナーン役のジョン・ヴェーグナーが好演だった。存在感や風貌も文句なしで、聖職者ヨハネの殉教に相応しい崇高さも兼ね備えた歌手だった。
でも、この役どころは複雑だろうなぁ~。斬りおとされた自分の生首を重要な小道具として見せ付けられた上、倒錯した抱擁と接吻を受けるのだから・・・・

指揮は若手のトーマス・レスナー。演奏は東京交響楽団。
躍動感とキレのある演奏に大満足。大好きな『七つのヴェールの踊り』の程よい弛弾感に心地良く陶酔。良い舞台でした。
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by lime2005 | 2008-02-10 00:43 | 音楽

やかたの厨房から・・・

そろそろ、最新『食』考察まとめ編034.gif・・・

今はとても良いチャンスなんだと思う。
食材や食品の安全性が強く問われ始め、その事を今まで他人任せにしてきたツケがようやく回って来たという自覚の芽生え。

私がずっと愛読しているHP、『やかたの厨房から』のここの記事を読んで下さい。ジベタリアンに苦笑しつつ、平成14年7月21日163号「気候風土と食生活の密接な関係」以下、8記事連続です。 

この記事には日本人の食の軌跡と未来がはっきり書かれていて、何をどうすればいいのかが暗示されているように思うのです。
そして『食べる』という行為が腹を充たしてエネルギーを補給するという個人的な生理現象に留まらず、一国の文化とまでなしている事がわかりやすい言葉で書かれた文章だとも思う。

執筆者は東京の東長崎の酒肴処『やかた』のオヤジ(笑)で業界の現場からの声としても大変貴重だと思う。
友人に紹介すると『やかたならぬ、おやかただね』と言ってくれました(嬉涙)


我家も祖母が丈夫で台所に立っていた子供時代はいわゆる日本の伝統的な食事、

  味噌汁、ご飯(or饂飩・・讃岐ですから・笑)、魚の主菜、野菜か大豆製品の副菜、漬物

でして、たまに連れて行ってもらうデパートの最上階のレストランのオムライスが子供心に最高のご馳走でした。(同じデパートでも今は地下に人々は殺到022.gifですが・・・。)

実はこの食事に大きなヒントありだった事に遅ればせながら気付いた017.gifのです。

『何を食べたいか』を追求する日々(これは手放せませんね・笑)に、『何を、どう食べなきゃいけないか』を少し加えるだけでも今よりずっと良くなるように思うのです。

供給、消費共にこのままコストパフォーマンスの追及を続ける限り、人の健康と環境へのコストも付加され続ける事をはっきりと自覚しなければ・・・。

もうそんなに悠長な事は言っていられないかもしれない028.gifと言うのがわが国の最新『食』事情の実感です。

追>偉そうにまとめ、とか言って『やかた・・・』にまとめてもらってない?!!と突っ込みを入れないように・笑・・・・。
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by lime2005 | 2008-02-07 03:22 | 日記

最新『食』考察その3・・・

まだまだ続きます・・・・

すべては『知る』『気付く』『感じる』事から始まるのではないでしょうか、、、

この映画特集にはお弁当持参で通いつめたい程、魅力的な映画が目白押しです。
ポレポレ東中野食べる映画特集です。タイムテーブルはこちら
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by lime2005 | 2008-02-03 04:01 | 日記